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出島表門橋開通記念! みんなで学ぼう、オランダ 9  - アントウェルペン編(1) -

ようやくたどり着きました。
長かったような、短かったような…。

いよいよ舞台はガチのオランダ、古都アントウェルペン(アントワープ)に!

・・・と言っても、アントウェルペンは、今はオランダでなく、隣のベルギーなんすけどね。
ま、いいか(;・∀・)

かつてのネーデルラントの大都市、フランドル地方に属するアントウェルペン(アントワープ)。

このフランドル地方というのは、中世より服飾業界の 毛織物産業で栄えたところ です
あれ、服って何で今みたいな綿製品じゃないんだろ?って疑問に思われた方、スルドイです!
いつ日か、イギリス編でお伝えします。いつの日か・・・ね。

アントウェルペンの他にも、フランドル地方にはガン、ブリュージュといった、歴史上、毛織物産業で有力な都市があります。

実は、ここに、日本でとても知られている、とある聖堂があります。

それが、
アントウェルペン(アントワープ)大聖堂

アントワープ大聖堂2
Antwerp's cathedral, and urban smog from wiki commons

この教会は世界遺産「ベルギーとフランスの鐘楼群」のひとつとして登録されています。

アントワープ大聖堂

フランドル地方? 英語で書くと Flanders 英語で読むと、あれ「フランダース」?? 
A Dog of Flanders=「フランダースの犬」です。この舞台となりました。

イギリスの作家ウィーダが19世紀に書いた児童文学だったんで、ベルギーでは「フランダースの犬、何それ?」だった、ということは、このシリーズ1「出島表門橋開通記念! みんなで学ぼう、オランダ 1」で伏線を張り巡らしときました。

しかし、日本では大ヒットを飛ばしたものの、原作の結末が悲しすぎて、アニメではハッピーエンドにしろ!!と苦情が来たので、配給側も「そんな無茶な(-_-;)」 てことであえなく、パトラッシュごと天使にあの世へ連れてってもらうという、設定が加わったといいます。


と、ここでなんですが、ノスタルジーが溢れてきた方のために、せっかくなので「フランダースの犬」(ハマ口超要約版)をどうぞ~!
※「まんが日本昔ばなし」常田富士男ナレーションをマネて音読すると、よりリアリティが増すので、積極的にお試しください。

むか~し、むかし。アントワープ辺りの貧し~~い村に、おじいさんと2人で、これまた貧し~~く暮らす男の子がひとりおったそうじゃあ。
名前はネロと言ったそうじゃ。
同じ都のルーベンスとかいう、ゆうめ~な絵描きさんにあこがれてな、自分も絵描きになりたくて、いつも道ばたで炭で絵を描いていたそうじゃ。でもなぁ、ルーベンスの絵は金払う奴にしか見せん、という腹黒ーい教会ではいつも絵に布がかけられていたのじゃった。
あんまりの貧しさに、金持ちの家の女友達:アロアと遊ぶこともできなくなってしもうて、おじいさんもクリスマスの前に死んでしまったげな。そ~して、しまいには、お前、人んちの倉庫に火をつけただろっ!ていう疑いまでかけられてしもうた~
新たな商売敵も現れてのー、牛乳配達の仕事もできなくなってしまったそうじゃあ。
ネロは住んでいたうさぎ小屋まで追い出されて、有名になって金持ちを見返してやる!と頑張った得意の絵のコンクールにも落ちてしもうた~。
ぜ~んぶ失ったネロは、クリスマスにやってきた大聖堂で、最期にラッキーにもルーベンスのキリストの絵を見ることができたのじゃった。そ~して、風車小屋から駆け付けてきたパトラッシュと一緒に、「パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ……。なんだか、とても眠いんだ……、パトラッシュ……」と言いながらな~、天使にあの世に連れてってもらったのじゃった~
ネロをいじめた奴らはきっと、み~んな地獄行じゃろーな~


ネロとパトラッシュ

おしまい

ちなみに、明治に出版された日本語版では、ネロは清(きよし)、パトラッシュは斑(ぶち)、アロアは綾子(あやこ)です。

フランダースの犬でネロが最期にようやく見ることが出来た、あのルーベンスの絵画「キリストの昇架」と「キリストの降架」が架かっている聖堂 です。

Peter_Paul_Rubens_-_Raising_of_the_Cross_-_WGA20204.jpg
「キリストの昇架」(1610年 - 1611年)
この筋肉の流れを知りつくしたかのようなルーベンスの筆致は、あのミケランジェロの影響が色濃く反映されています。

Rubens_Self-portrait_1623.jpg
ルーベンス「自画像」(1623年)、オーストラリア国立美術館(キャンベラ)
<DATA>
ピーテル・パウル・ルーベンス(蘭: Peter Paul Rubens)
■1577年6月28日 - 1640年5月30日(アントウェルペンにて62歳で没)
■アントウェルペンで大規模な工房を経営
■古典的知識を持つ人文主義学者・外交官
■7ヶ国語に堪能
■スペイン王フェリペ4世とイングランド王チャールズ1世からナイト爵位を受ける

アントウェルペンを含む、フランドル地方は、かつてカトリック教国:神聖ローマ帝国支配下でありながら、毛織物産業をはじめとして、16世紀前半までには他のヨーロッパの産業や貿易諸事情が重なって、香辛料貿易も栄え、1560年までにはアルプス以北で最大規模の都市となりました。

前回の宗教改革・カルヴァン編で、オランダはカルヴァン派になった、ということを書きました。しかし、ネーデルラント辺りは、あの神聖ローマ帝国:アゴのハプスブルク家カール5世(スペイン王:カルロス1世)の強硬なカトリック政策が及んでいた地域でもあります。
1024px-Emperor_charles_v.png

安定の、いきなりですが、ここで問題です!

問い:「ヴェニスの商人」(シェイクスピア作と言われてい…もごもご)に出てくる、主役の一人「シャイロック」というユダヤ人がいますが、彼はなぜ金貸しをしているのでしょうか、次の中から選べますか?

1.儲かるから。
2.元々が金持ちだから。
3.自分の天職だと思ったから。
4.金貸しの才能があったから。


実はコレ、歴史の本質に迫る、なかなか良い問題なんです(; ・`д・´)自画自賛

答えは・・・・・・・・・・次回。

お楽しみに~!

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