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西郷隆盛 (1)-幕末哀戦士-

次の日曜日から、今年の大河ドラマ「西郷(※せご)どん」が始まる、ということで、当ブログでも便乗して多少、西郷隆盛に触れておこうかと。

幕末といえば、一橋慶喜、松平春嶽、勝海舟、大久保利通、高杉晋作、木戸孝允、鍋島直正、三条実美、岩倉具視、山内容堂、いくらでもキャラ立ちした人がいますね。
…あれ?誰か大事(と世の中で思われてるよう)な人がいないような……気のせいでしょう。

で、いきなりですが、この人、西郷隆盛(たかもり)ではありません

Saigo_Takamori.jpg

華麗なる手違いと寛容の精神で後の世に伝わっています

どう手違ったかというと、日頃西郷さんは「吉之助(きちのすけ)」と友達連中からは呼ばれているのですが、公的な場、つまり、政府の高官や貴族宛の手紙なんかには、当たり前ですが本名を書かねばなりません。

その証拠に、貴族だった岩倉具視(いわくらともみ)宛の直筆の手紙のひとつには別に、ちゃんとした名前のサインが残っているのがあるんです(※「吉之助」と書いてるものもあるんですけどね…)。
こんな感じで↓
岩倉様 吉之助

また、1869年8月、「正三位」という位を明治天皇より授かることになります

ここでも位を与えるのに、本名を知る必要があります。

けれど、これが歴史の面白いところで、西郷さんはちょうど函館戦争を終えて、鹿児島に船で戻る途中で連絡がつかなかったのです

明治政府は仕方なく、西郷さんの友人:吉井友実(ともさね)なら知ってるだろ、てことで西郷さんの本名を聞きに行きます。
でも、吉井はいつも「吉之助」としか呼んでいないため、なかなか本名を思い出せません。

はっ!と、吉井は思い出しました。

明治の役人に、「思い出しました、隆盛です!!」と伝え、明治政府はこれを理由に「西郷隆盛」の名で書類を作成しました。

しかし、実はコレ、西郷さんの父親の名前です

でも、これを変更することなく、この名で位を与えてしまいました。その後も西郷さんは名前が間違っていたことを知っても、
「ま、いっか」と、この父親の名前をそのまま使ったのです。

ちなみに、本名は「隆永(たかなが)」と言います

ところで、「間違い」ということではありませんが、似たようなことは他にもあります。
はい、コレ↓
西郷隆盛2

誰でもご存じの西郷さんの肖像画です。

でも、この肖像画も本人ではありません。

西郷さん、大の写真嫌いだったために、一枚も残っていないのです。
例えば、西郷さんのことを尊敬している明治天皇が、西郷さんの写真を欲しがった時でも断っているくらいです。

実は、あの西郷さんの写真は、イタリア人の銅版画家エドアルド・キヨッソーネが、西郷さんの実弟の従道の顔の上半分、従弟・大山巌の顔の下半分を参考にして、なんと合成して描かれたものです

ただ、次の絵もあります。
肥後直熊筆「西郷隆盛像」(黎明館蔵)

この絵は、昭和二(1927)年、没後50年祭をきっかけに、西郷屋敷の隣に住んでいた肥後直熊が幼い頃、西郷に可愛がられ昔の思い出をもとにして描いたもので、これが西郷さんを見たことがある人によって描かれた唯一の肖像です。

ちなみに、
身長は、五尺九寸八分(181.194cm)
体重は、二十九貫(108.75kg)
 なので、当時としては超デカいサイズです。男子が150cm台くらいでしたから。ちなみに勝海舟が156cmで、一橋慶喜は150cmらしいです。

デカい、と言えばですが、こんなエピソードも残っています。

西郷さんはのちに西南戦争で自害して果てます。その時に切腹せず、介錯(かいしゃく)されたため首がなかったのですが、首のない身体を見て誰だか皆がわかったのです。というのは、西郷さんは「陰嚢水腫(いんのうすいしゅ)」に侵されていていて、いわゆるキン〇マが膨れ上がっていたから、「あ、これ西郷さん」と判別できたのです。

犬猿の仲である島津久光に、沖永良部島へ島流しの刑に処された時、過酷な炎天下で、しかも大変不潔な環境下での野ざらしの牢獄生活をしていたため、バンクロフト糸状虫に寄生されてフィラリア感染症になっており、その後遺症から象皮病を併発し、馬にも乗れないほどにカボチャくらい肥大化した陰嚢水腫を患っていたのです。薩摩へ戻ることが許された時には足にもダメージを負っていて、ほとんど歩けなくなっていたくらいでした(※調べたところ、もしかすると薩摩にいたころに寄生されたかも、という説もあるらしいです)。

この島流しの刑の話はいずれ必ず話をしますが、一般的のイメージや想像以上に、西郷隆盛は大変優秀な工作や諜報活動のプロです
せっかくの機会だから出来るだけ簡単に話をまとめられるよう、副業1が激多忙なんですが、ちょい頑張りますね(;・∀・)

ぜひ、今年の大河ドラマを日曜から深く・正しく・楽しく見るためにも、いきなり「核心部分(その1)」をUPしておこうと思います。
その次回の予告をしておきましょう。

「西郷隆盛 (2)-薩長同盟:坂本龍馬ファンタジーを打ち砕く-」・・・です。

お楽しみに~!



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