CROSSROADS×Nagasaki  -クロスロード×長崎-

異国文化が交差した長崎を科学と情熱で探究

太古より 2

とかく日頃は世界遺産関連で近代の長崎にばかり目が行きがちだけど、実は8100万年前の長崎は日本でも数少ない恐竜の楽園だった。
長崎の野母崎半島付近「三ツ瀬層」(白亜紀:8100万年前)から、恐竜の化石が2004年(平成16年)からどんどん発見されています。コレは、かなり長崎人としてはかなりエキサイティングな話ですよね?リアル・ジュラシックパーク in 長崎!
ということで、どのような種類の恐竜が発見されているのかを今回はざっと紹介します。


地質年代で、「中生代」というのがある。
これは、
1:2億5217万年~2億130万年前 「三畳紀」
2:2億130万年~1億4500万年前 「ジュラ紀」
3:1億4500万年~6600万年前 「白亜紀」
というように3つに分類している。

「三畳紀」に移行する前段階は古生代「ペルム紀」というが、三葉虫などがいた時代である。この末のP-T境界(2億5100万年前)に、地球史上最大の大量絶滅がおこった。海生生物のうちで最大96%、全ての生物種の90%~95%が絶滅したとされている。カンブリア紀(5億4200万年前~4億8830万年前)から生きていた三葉虫はこの時期に完全に絶滅した。主に恐竜が活躍したのはこのジュラ紀と白亜紀である。

発見の初めは2010年、体長が10mほどあった大型草食恐竜:ハドロサウルス科サウロロフスの左太ももの骨の化石が野母崎地区の海岸:三瀬層で発見されたものである。
長崎県長崎市で発見された恐竜化石について(2010年7月1日)福井県立恐竜博物館
ハドロサウルス科は世界中で最も繁栄した草食恐竜でカモノハシ恐竜とも呼ばれている。口ばしが平らで長く、カモのように見えることに由来する。また、頭に「とさか」を持っていた。ここから音を発して仲間への情報伝達を行っていたとも考えられている。
ハドロサウルス復元CGCG作成:服部雅人氏 産経フォト 2016.8.10

また、長崎市教育委員会と福井県立恐竜博物館による共同調査によって、2012年4月26日発表によると、アズダルコ科の翼竜が発見される。アズダルコ科ケツァルコアトルスも白亜紀末の大量絶滅の直前まで生きていた翼竜である。現在知られている翼竜のうち史上最大級の翼竜であり、今のキリンと同じくらいの大きさがある恐竜である。
アズダルコ科

ケツァルコアトルスの骨格画像:ドイツのフランクフルト・アム・マイン センケンベルク博物館所蔵全身骨格化石標本↓
Quetzalcoatlus.jpgquatation from Father

この翼竜の名前である「ケツァルコアトルス」は、アステカ文明の神:ケツァルコアトルに由来する。マヤ文明ではククルカンというが、ケツァルが鳥の名であり、コアトルが蛇の意味である。まさに史上最大の翼竜にふさわしいネーミングであろう。
ただ、翼竜は恐竜の仲間ではなく、空飛ぶ爬虫類(はちゅうるい)であるという。

そして、2013年には鎧竜(よろいりゅう)の歯の化石も発見される。
鎧竜(北米の白亜紀後期の鎧竜:ユーオプロケファルス画像)
鎧竜2福井
鎧竜の画像は福井県立恐竜博物館HPより引用
福井県立恐竜博物館バナー

最新の発見では2014年7月、同三ツ瀬層からティラノサウルス科の国内初となる発見があった。
その歯が以下の画像。
ティラノの歯

真ん中の歯の、右の側面を拡大するとのこぎり」のようになっていて、これは「鋸歯(きょし)」と言われる。
現代のライオンと同様、獲物の肉を引きちぎる際に都合の良い形をしている。ティラノサウルス化の歯は大きくてぶ厚く、獲物を川や骨ごと砕いて食べていたと考えられている。

これが発見された場所はおおむね以下の赤で囲った楕円形の部分である。
map2.jpg

この三ツ瀬層からはこうした恐竜の化石だけでなく、アンモナイトやイノセラムス(二枚貝)の化石も出てくる。
この層との関連では、天草市御所浦(ごしょうら)(熊本県)や上益城郡御船町(かみましきぐんみふねちょう)(熊本県)からも恐竜の化石が発見されており、ここにも三ツ瀬層と同じ地層が広がっていると思われるのである。


・・・というわけで、調べるほどに面白い、歴史の奥が深すぎる長崎!!


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